季節の便り

2024年2月1日

今年の立春は2月4日です。立春は二十四節気(せっき)の一つで、春が始まる日を指します。ただ、春とはいっても、実感としてはまだ冬ですよね。二十四節気は古代中国の暦に由来しているため、実際の気候とのずれは避けられません。
毎年1月末から2月初頭は、1年で最も寒い時期にあたります。平均気温を折れ線グラフで表すと、立春の頃が谷底になります。
この時期は寒さの底ですが、見方を変えると、気温が上昇へと向かうスタート地点と捉えることもできます。冬至から小寒、大寒へと下降し、立春辺りから上昇に転じる。そう考えれば、立春を春の始まりとするのは間違いではないともいえるでしょう。
谷底を過ぎれば、その先に見えるのは上へと向かう景色。これから季節は一歩ずつ暖かいシーズンへと進んでいきます。ポジティブな気持ちで、本格的な春を迎えたいですね。

2024年1月2日

今年の干支は辰。龍の年です。みなさんご存じの通り、十二支にはそれぞれなじみのある動物が当てはめられています。しかし、龍だけは実在する生き物ではありません。その理由として、「古代中国の人は龍を実在する動物と考えていたから」、「干支は元々動物とは関係なく、後で動物が当てはめられたから」といった説もありますが、明確な由来は不明です。
実在しない生き物だとはいえ、龍は古くからさまざまなところで描かれてきました。その姿はおおむね一致しています。同時に、龍に対する印象も、多くは共通しています。上昇、権力、力強さ… そんなキーワードを思い浮かべる方が多いでしょう。
龍には強く荒々しいイメージがある一方で、清らかさを備えるともいわれています。力強く、でも清らかな心を失うことなく、辰年の2024年をスタートしていきましょう。

2023年12月1日

12月に入り、そろそろ年末年始の準備をしなければ… とお考えの方も多いでしょう。かつては12月13日が「正月事始め」の日とされ、この日から新しい年を迎えるための準備が始められました。家の中にたまった煤(すす)を払って大掃除をする「煤払い」がその具体例です。
神社仏閣など伝統を重んじる場所では、今もこの日に煤払いが行われていますが、一般家庭であえて12月13日に大掃除をするところは少ないでしょう。最近は、そもそも大掃除をしないという家庭も多いようです。各種調査によると、約4割の人は大掃除をしないと回答しています。
実際に大掃除をするかしないかはともかく、心の中だけは清らかにして新しい年を迎えたいですね。2022年もいろんな出来事がありましたが、一旦気持ちをリセットし、清々しい気持ちで良いお年をお迎えください。

2023年11月1日

11月22日は、いい夫婦の日です。これは「いい(11)」「ふうふ(22)」の語呂合わせに由来します。この記念日はかなり定着しており、当日開催されるイベントも少なくありません。また、この日は入籍する人が1年で最も多いという調査結果もあります。
いい夫婦の日に限らず、11月は「いい」の語呂合わせに由来する記念日がたくさんあります。いいお産の日(3日)、いい色の日(16日)、いい風呂の日(26日)、いい肉の日(29日)などがその具体例。こうして見ると、11月は縁起の「いい月」のようにも思えてきますね。
11月は、長雨、猛暑、台風、雪、花粉といった外出を妨げるものが少ない時期にもあたります。行楽にも「いい月」だといえそうです。紅葉前線は今、日本列島を南下する真っ最中。休日はちょっとお出かけをして、「いい月」を満喫してみてはいかがでしょうか。

2023年10月1日

禾(のぎへん)に火と書いて秋。これは小学2年生で習う漢字ですが、その由来はご存じですか? 「禾」という字は稲を指し、「火」は稲に付く虫を火で追い払う、あるいは稲を天日で乾かすことを意味します。つまり、「秋」はまさに実った稲を収穫する時期を表しているわけです。
秋に収穫(収獲)できるものは、もちろん稲だけではありません。「秋」の字が付くものに限ってみても、例えば秋茄子(あきなす)、秋鯖(あきさば)などが挙げられます。秋刀魚(さんま)は漢字の問題によく出題されるのでご存じの方も多いでしょう。
では、秋味(あきあじ)は何を指すかわかりますか? ビールの銘柄ではありません。これはこの時期に川を遡上する鮭(さけ)を意味します。まさに旬の味覚ですね。新米、魚、野菜、果物… みなさんもお好きな「秋」を食卓に並べて、実りの季節をご堪能ください。

2023年9月1日

ラグビーW杯フランス大会が、9月8日に開幕します。昨年末のサッカーW杯、今年3月のワールドベースボールクラシック、いずれの大会でも日本代表チームが活躍したことは記憶に新しいところです。この流れで、ラグビー日本代表チームの上位進出にも期待が高まっています。
ただ、各種世論調査で、「好きなスポーツ」「観戦したいスポーツ」としてラグビーを挙げる人はそれほど多くありません。野球やサッカーがトップ争いをする一方で、ラグビーは下位にランクされがちです。その大きな要因の一つが、ルールのわかりづらさにあります。
とはいえ、初めて観戦した人の多くは「ルールがわからなくても面白かった」という感想を抱くそうです。ルールを知っているに越したことはありませんが、知らなくてもとりあえず観戦してみる、というのも一つの楽しみ方かもしれませんね。

2023年8月1日

8月に葉月(はづき)という異名があることはよく知られています。でも、8月の異名は葉月だけではありません。燕去月(つばめさりづき)、穂張月(ほはりづき)、南風月(はえづき)、竹春(ちくしゅん)、月見月(つきみづき)……。実は数十もの異名があるのです。
ただ、これらは旧暦の8月(新暦の9月から10月)を表す言葉なので、違和感は避けられません。季節にずれがあるのはともかく、日本語に月を表す言葉が非常にたくさんあることには驚かされます。
今の日本で8月といえば、「夏休み」や「甲子園」「花火大会」といった言葉を思い浮かべる人が多いでしょう。でも、そうしたものがなかった時代、人々は自然の変化から8月をイメージしていたわけです。現代人はイベントや商品に注目しがちですが、昔のように自然の変化に目を向ける感性も失わないようにしたいですね。

2023年7月1日

7月30日は梅干しの日。これは和歌山県の(株)東農園が制定した記念日です。日付は、梅干しを食べると「難(7)」が「去る(3)」の語呂合わせに由来します。梅干しは、日本人にとって古くからなじみの深い食品です。また、この時期は、梅干しが持つ細菌の繁殖を抑える働きが力を発揮します。お弁当には欠かせないという方もいるでしょう。
そんな梅干しに関して、気がかりなデータがあります。総務省の調査によると、1世帯あたりの年間消費量は、2002年は1053gでしたが、2021年には658gにまで減少しています。つまり、約20年で4割近くも減ったということです。最近は「梅干し離れ」という言葉も聞くようになりました。
食卓の名脇役であると同時に、健康食品でもあり、保存食にもなる。梅干しの魅力を再認識する動きが広がってほしいところですね。

2023年6月1日

夏が近づくと、さまざまな虫が活発に活動するようになります。そんな虫を採ったり観察したりするのが好きな人がいる一方で、「虫」という言葉を聞いただけで嫌悪感を覚えるという人も少なくありません。
人に害を与えるかどうかに関わらず、なぜ多くの人は虫を嫌うのでしょうか? 虫の中には病原菌を運ぶものがいるため、それを避ける習性が受け継がれているという説もありますが、明確な理由はわかっていません。
虫に限らず、「嫌い」という感情は、知らないことに由来するケースが多く見られます。嫌いだと思っていたものについて詳しく知ると、「なんで嫌ってたんだろう?」と思えるようになるかもしれません。嫌いだから距離を置くのではなく、一歩前に踏み出して近づいてみる勇気も必要です。嫌いなものがある方は、まずは知る努力をしてみてはいかがでしょうか。

2023年5月1日

5月6日は「国際ノーダイエットデー」です。といっても、そんな日があることを初めて知った、という方も多いでしょう。これは、イギリスのメリー・エヴァンス・ヤング氏によって提唱されたもので、文字通り「ダイエットをやめよう」と呼びかける日です。
ただ、ダイエットそのものを否定しているわけではありません。無理なダイエットや、太っている人に対する差別をなくすことを目的としています。
肥満が健康にさまざまな悪影響を及ぼすことは、言うまでもないでしょう。でも、過剰なダイエットも同様に、体に害をもたらします。また、太っていることを悪と見なすような風潮も改めねばなりません。
ダイエットは無理しない、無理させないことが重要です。日々ダイエットに取り組まれている方も、この日はおいしいものを食べて、一息ついてみてはいかがでしょうか。

2023年4月4日

4月8日は花まつり。これは、仏教を開いたお釈迦(しゃか)様の生誕をお祝いする日です。行事自体にはなじみがなくても、甘茶(あまちゃ)を飲む日としてご存じの方もいるでしょう。
甘茶は、お釈迦様が生まれた時、天に九頭の龍が現れ、甘露の雨を降らせたという伝承に由来します。江戸時代頃から、釈迦像に甘茶をかける習慣が広まりました。
甘茶は、文字通り甘味を感じることが特徴です。甘さは砂糖の千倍ともいわれます。このお茶は単に甘いだけではありません。抗菌作用などの健康効果も期待できるのです。花粉症には甜茶(てんちゃ)がよく知られますが、甘茶もアレルギーに有効です。
お茶といえば、緑茶や紅茶がおなじみです。そこに甘茶を加えてみてはいかがでしょうか。春のひととき、いつもと違ったお茶をいれ、のんびりくつろぐのもいいかもしれませんね。

2023年3月1日

3月は、旧暦で「弥生(やよい)」と呼ばれます。語源には諸説ありますが、「いよいよ・ますます」という意味を持つ「弥(いや)」と、「草木が芽吹く」という意味の「生(おい)」が合わさったという説が有力とされています。まさに春の始まりです。
また、古代ローマ(ロムルス暦)では、1年の始まりは3月とされていました。これは、冬が終わり農業などを始められる時期になることが理由とされています。
3月というと、年度末や卒業の時期にあたることから、終わりのイメージを持たれがちです。でも上記から考えると、むしろ始まりの月といった方がいいかもしれません。
お正月に「今年の目標」を立てたものの、すでに挫折しかかっている…。そんな方は、3月を機に仕切り直してみてはいかがでしょうか。草木の芽吹きとともに再スタートを切り、夏に向けて成長していきましょう。

2023年2月1日

昨年開催されたサッカーW杯で、日本の活躍に熱狂した方は多いでしょう。そんなビッグイベントが終わり、「W杯ロス」に陥った人も少なくないようです。
スポーツに熱狂したい方にとって、今年は理想的な年かもしれません。2023年は世界的なスポーツイベントが目白押しなのです。3月にはワールドベースボールクラシック(WBC)、7月にはサッカーの女子W杯、9月にはラグビーのW杯がそれぞれ開催されます。いずれも過去の大会で日本は大いに盛り上がりました。
スポーツ観戦には健康効果がある。そんな研究結果も発表されています。特定チームを応援すると、心身ともにプラスの効果がもたらされるそうです。スポーツにそれほど興味のない方も、テレビをつけて観戦してみてはいかがでしょうか。健康のために「にわかファン」になるのも、ありかもしれませんね。

2023年1月4日

正月の伝統行事の一つに書初めがあります。その歴史は古く、起源は平安時代の宮中行事にあるとされています。年明け最初に汲んだ若水で墨をすり、恵方に向かって文字や絵を描きます。冬休みの宿題としてやった記憶がある方も多いでしょう。
ただ、「小学生のとき以来、筆を握ったことがない」という人は少なくないようです。そもそも「最近は手で文字を書く機会すらほとんどない」という人もいるでしょう。そんな方にも、書初めに挑戦してみることをおすすめします。
書道には、集中力を高めたり、心を落ち着かせたりする効果があります。今年の目標を文字に表せば、意欲を高めることもできます。また、品質にこだわらなければ、安く道具を揃えることも可能です。普段は書道に縁がないという方も、2023年は、筆を持つことから1年をスタートしてみてはいかがでしょうか。

2022年12月1日

2022年も残すところ1ヵ月となりました。世の中がウィズコロナへ移行する中、今年は忘年会を実施するという方も多いのではないでしょうか。酒好きな方にとっては楽しいシーズンですよね。でも一方で、最近はアルコール離れが進んでいるといわれています。特に若い世代に顕著で、国が過去に行った調査では20代の36%が酒を「ほとんど飲まない」と答えています(他の世代は13%以下)。
そんな中、国税庁は酒類の振興に向けたキャンペーン「サケビバ!」を開催しています。目的は酒類業界の活性化にあるとのことですが、国がアルコールを勧めるような事業を行うことに対しては批判の声も少なくありません。
その賛否はともかく、お酒は基本的に好きな人が楽しむものです。飲めない人に無理強いをしてはいけません。マナーを守りながら、お酒と上手に付き合っていきましょう。

2022年11月1日

11月24日は「和食の日」。和食文化を保護・継承し、その大切さを考える日として、和食文化国民会議が制定した記念日です。日付は「いい(11)」「にほん(2)」「しょく(4)」の語呂合わせに由来します。とは言っても、初めて聞いたという方もいるでしょう。制定されてから10年足らずなので、まだ知名度はそれほど高くはありません。
この記念日が設けられたきっかけは、2013年に「和食・日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことにあります。昨今、和食は海外で注目されています。ただ一方で、日本国内では「和食離れ」が進んでいるとも言われています。
和食は、健康、地産地消、子育てなど、多くの点で効果が期待されています。秋はおいしい味覚の豊富な季節。調理法はさまざまですが、「和食」を意識しながら味わってみてはいかがでしょうか。

2022年10月1日

10月10日はスポーツの日です。かつての体育の日がスポーツの日に変わったことはみなさんご存じでしょう。スポーツと体育は同じような意味を持つ言葉ではありますが、その中身は異なります。
スポーツには、自発的に行う、楽しむという意味が含まれています。一方の体育には、指導、教育という目的があります。学校で行われる体育の授業がその代表例といえるでしょう。スポーツには遊びという側面がありますが、体育になると娯楽から遠ざかってしまいます。実際、体育の授業で運動嫌いになったという人は少なくありません。
そうした背景もあり、日本体育協会が日本スポーツ協会になるなど、昨今さまざまなところで名称変更が進んでいます。体を動かすのは、本来は楽しいことです。得意か苦手かに関わらず、誰もがスポーツを楽しめる環境づくりが進んでいってほしいですね。